熱海のディープな旅

ふああああ。

夏がすっかり終わってしまった。

朝晩はかなり寒い日々が続いている。

ホットカーペットがリビングに登場し、これをつけないと

とてもじゃないけど朝がつらい。

先日の台風では煙突の一部が吹っ飛び、庭に打ち捨てられたように横たわっていた。

もう10月にもなると、そろそろ薪ストーブを使う季節だから、

早く煙突を治さねばな。

我が家の小学生チームはのほほんと夏を過ごしていたけど、高校生チームは

夏だろうがなんだろうがいつだって忙しくて、

家族全員の休日が揃うことなど最近はとんとなくなってしまった。

もう来年は大学受験だし、晴れて大学生になったら

超楽しみな一人暮らしをするみたいだし、どんどん家族の時間てなくなっていくんだな。

そう思って、スケジュールを色々調整し、もう直ぐ運動会という時だけど、

全員学校ずる休みして、なんとか合わせて無理くり旅行に出かけてきた。

場所は、夏の日差しの名残が眩しい熱海に決定。

熱海。

自分が子供の頃は親に連れられて行った記憶がある。

きっと昭和にタイムスリップしちゃうんだろなと想像しながら訪れてみたけど、

、、、やっぱり昭和の空気感ハンパない。

でも、昭和大好きな私としては、たまらなくツボにはまる街であった。

まず私たちは海に繰り出してみた。

さすがに海で泳ぐ人影はもうない。

一応水着を持参していったけど、そっと車の奥に押し込む私たち。

遊覧船乗り場を見つけて、乗ってみようということに。

これが思いの外楽しかった。

ていうか、めちゃくちゃ楽しかった。

出航前に地下に降りて、海の中の様子を見て

ぷくぷく、、、ぷくぷく、、、海のなか結構きれい。

そして上のデッキに向かうと、

気持ちの良い潮風~~~~

と、思ったのもつかの間、グオングオンと船は上へ下への大騒ぎ、

ギャァァァァァァァァ!!!!!海に投げ出されっどーーーーーーー!!!!!

なんて血相を変えていたのは、私と、隣のカップルの若いお兄ちゃんくらいで、

みんな、この荒波クルージングを楽しんでらっしゃる。

そして出港とともにどこからともなくやってくる鳥の群れ。

観光客が餌をくれるので、それ目当てにたくさんの鳥がすごい近くを飛翔するわけ。

我が家ではそういうの率先してやるのがやぎのメリーさんこと中村正ですよ。

この餌やりがもうーーー楽しくて楽しくて。

自分の目線のすぐ横に鳥たちが一緒に飛んでいるので、

なんだか自分たちも空を飛んでいるような気分になれて、

風の中を、このままどこまでも一緒に行きたくなっちゃった。

はあああー海の風って楽しいなあああああ!!!

そして落ち着いたところで、海づたいに熱海の街を眺めてみると

山の上の方に秘宝館が見える。

面白いことに秘宝館までの専用ロープウエイなんてついてる。

あのロープウエイに乗ったら、あの人たちは秘宝館にこれから行くんだあーって目で

見られるわけなんだ。

なんか全然秘めてなくて、あけっぴろげな世界観。

家族でわいわい言いながら入りたいなーって思ったけど

18歳未満は入場できないらしく、断念。

その後娯楽施設みたいなところに入ったんだけど

家族で昔の遊び体験とかできるところで、それなりに楽しく過ごしていたら、

ここでは江戸の春画展をやっていて、えーみたいーって思ったら、

ここでも18歳未満は入場禁止。

家族で遊ぶ娯楽施設なのに、何気なく侵入しているエロティシズム産業。

お土産いろいろ物色してると、こんな立て看板があるし。

海、温泉、観光地。

大人たちは夜、浴衣を着たまま街を徘徊し、下駄を鳴らして

スナックに入り、ディープな夜を過ごすわけだ。

酔っ払いのゲラゲラ笑う声が聞こえたような気がした。

へえーこう言ういかにもな場所ってまだまだ残っているんだなーなんて

感慨深いわー

今はどこも開発が進んで、地方の都市でも小綺麗な場所も多いから

熱海しんせーん。

駅前はこのように土産物屋で溢れかえっているし

甘味どころの裏切らないわらび餅ー

こう言うのが楽しい。

街の裏路地とか、狭い小道とか、迷路のように入り組んだ街の構造がなんともミステリアス。

夜のオレンジ色の街灯が、奥の暗闇に溶けて、別の世界に通じていそうな感じが良し。

まあ、家族一緒なら、なんでも楽しいけど。

短い旅だったけど、また行きたいな。みんなで。

では最後に、ザ、熱海の図でさよならじゃ

ナッキー